「関東心霊庁シリーズ」

ストーリー

 

強力な広域心霊現象「関東大霊障」により、東京は壊滅した。東京及びその周辺は、あらゆる場所に霊障が発生する「黄泉地帯」と化してしまった。

 

黄泉地帯には「心霊相転移」で現れる亡霊がさまよい、「移動性霊障」と呼ばれる魑魅魍魎の巨大な怪物が出現していた。

 

黄泉地帯の拡大を防ぐために設立されたのが「関東心霊庁」である。

 

亡霊は人間の除霊士によって除霊ができたが、巨大な移動性霊障は、日本の他の都市の脅威となっていた。

 

しかし、一般の武器や軍事兵器は、「心霊干渉」や「グレムリン効果」などの心霊現象によって使用不能となるため、移動性霊障には有効ではない。

 

移動性霊障を倒すために建造されたのが、「心霊ドライヴ」によって動く、日本人形型巨大ロボット「自走式人形」である。

 


「関東心霊庁除霊局/自走式人形お春改」

内容:

 塚原桃子(つかはら・ももこ)は、高校で受けた霊感検査で霊感が無いことを見いだされ、除霊局から人形乗りとしてスカウトをされた。

 高校卒業後、桃子は除霊局の人形乗り研修生となり、日本人形型巨大ロボット「お春改」(全高33メートル/心霊ドライヴ2基搭載)の操縦訓練を受けていた。

 しかし、実体化して怪物となった移動性霊障が突如現れ、訓練中の塚原桃子の乗るお春改に出撃命令が下った!

「関東心霊庁シリーズ」第1巻。



「関東心霊庁除霊局/自走式人形お夏MK2」

内容:

 「関東心霊庁シリーズ」第2巻。

 お夏MK2の専属人形乗り、相羽成美(あいば・なるみ)は、緩衝地帯にある除霊タウンからの帰り道で巨大な黒い影を目撃する。

 「ブロッケン現象」と呼ばれる、浮遊霊の集合体かと思われたその影は、除霊局やカラマズー心霊研究所の予想しない怪異となっていった。

 怪異は、自走式人形シオン改とその人形乗りに取り憑き、お夏MK2の前に未知なる敵として現れる。

 かつてお夏MK2で二十体の移動性霊障を除霊して「二十体殺しの成美」と呼ばれる最強の人形乗り、相羽成美の死闘が始まる。



「関東心霊庁除霊局/自走式人形お秋ver.3.0」

内容:

 「関東心霊庁シリーズ」第3巻。

 お夏MK2、敗れる!  

 黄泉地帯を巡回中の自走式人形「お秋」の専属人形乗りの早乙女多門(さおとめ・たもん)は、モニターに映る光景に驚いた。

 両腕をもがれたお夏MK2が、地面に無惨に転がっている。そして、すぐそばに立つお春改が不気味な笑みを浮かべ、お夏MK2を見下ろしていたのだ。
 「こいつは、お春改じゃない。ドッペルゲンガーだ…」

 「さばきの多門」こと早乙女多門(37歳、バツイチ)は、全高33メートルの日本人形型巨大ロボットのお秋とともに、新たな怪異「ドッペルゲンガーお春改」に立ち向かう。



「関東心霊庁除霊局/自走式人形水無月」

内容:

 「関東心霊庁シリーズ」第4巻。

 人形乗りの寺尾ルナは、学生時代に同級生から「普通」「地味」などと言われ、影が薄いことから「薄子」というあだ名でよばれていた。また、除霊局に入ってからも、専属の人形を持たず、人形の操縦も平均レベルのため、他の人形乗りから「普通のなかの普通」「平均点」と評されている。

 そんなルナが、月シリーズの自走式人形水無月で黄泉地帯を巡回している時、「血霧雲(ちぎりぐも)」とよばれる変種の移動性霊障に遭遇する。

 一方、地上では、除霊班を率いる鮎川歩美が、のっぺらぼうの集団の心霊相転移を目撃していた。数が増えつづけるのっぺらぼうは、うごめきながら口々に「ルナ」と叫んでいた。

 人形乗りのルナと自走式人形水無月は、異常事態に直面していたのだ。

「普通の人形乗り」こと寺尾ルナは絶体絶命のなか、水無月の端末少女とともに、移動性霊障「血霧雲」と対決する。



「関東心霊庁除霊局/自走式人形スミレ」(短編集)

内容

 「関東心霊庁シリーズ」第5巻。初の短編集で、次の6作品を収録。

第1話「心霊調査官」

第2話「人形整備士/亜衣と加奈子の日常」

第3話「逃げるヘルドッグ」

第4話「除霊ファイヤーズ」

第5話「音楽鬼」

第6話「関東心霊庁除霊局/自走式人形スミレ」

 

第1話「心霊調査官」 

 除霊タウンのとある民家に 小学生の男の子の亡霊が出る部屋があり、家主から除霊依頼が出ていた。心霊調査分析室の調査官、宇佐見直政は、除霊作業前の心霊調査に赴く。 簡単な調査かと思われたが、家主の姪と出会ったことにより、調査は思わぬ事態を招く。 

第2話以降の短編の内容については、Amazonの内容紹介をご覧ください。